ミッシェルLEGENDインタビュー vol.2

2021.12.18

Staff・働く仲間インタビュー

長年に渡りお客様から厚い信頼を得ている宮崎トレーナー。
お掃除もお料理も完璧にこなし、とても静かな身のこなしで、スタッフからも
目標とされるほどのキャリアの持ち主。そんな家事代行歴10年のレジェンドに
仕事の心得についてお話を伺いました。

気配をなくし、静かによりそう黒衣的存在であれ

広報N：この仕事を始められたきっかけは？
宮崎トレーナー（以下：宮崎）事務系の派遣社員として働いていたのですが、
元々家のことにとても興味があったんです。ハウスクリーニングの会社が偶然アルバイトを
募集していたので、やってみたらもう楽しくて楽しくて（笑）。
もっと色んな家事をやりたいと思いミッシェルに入りました。今年で11年目になりますが、
担当制で決まったお宅に伺えるので、お仕事もすごくやり易いですね。

広報N：今はどのようなペースでお仕事されていますか？
宮崎：ほぼ毎日訪問するお客様を担当していて、お掃除やお洗濯、リネン交換やお食事の準備など家事全般やっています。もう8年近く通わせてもらっているんですよ。
その他、トレーナーとしてミールエキスパート（お料理担当）のスタッフ養成のために衛生研修を行なったり、新人の現場研修などに立ち会ったりしています。

広報N：ほぼ毎日８年間も同じお宅を担当されてるなんて、信頼されている証拠ですね！お仕事する時に気をつけていることはありますか？
宮崎：とにかく何でも“丁寧にやること”を心がけていますね。忙しかったりするとつい雑になりがちですが、必ずお客様に伝わってしまいます。
そしてずっとやり続けること。そうすればプロとしてのレベルも上がり必ず見えてくるものがあります。気を抜かず人の話を素直に聞いて、真摯にやり続けることですね。
あとは事務的なこと以外、お客様と極力おしゃべりしないようにしていることでしょうか。やはり馴れ合いはよくないですし、プライベートなことも含まれるので、その辺りはきっちり線引きをしています。

広報N：長く担当しているとつい馴れ合ってしまう。それは良くないですね。
宮崎：お節介はダメだと思うんです。“気働き”が必要なんですね。何も言われなくても気が付くというか・・・。
例えば、お休みされていたお客様が起きて来られた合間に、さっとリネン交換を済ませてしまうとか。ちょっとしたことなんですけどね。気配を消してそっと寄り添う黒衣的存在であることが大事なんじゃないでしょうか。
広報N：なるほど。 “気働き”が大事・・・。だからお客様からの信頼も厚いのですね。

お料理スタッフの教育にも携わる宮崎さん。
スタッフに配られる「お仕事ノート」のお料理コーナーも担当している。
昔からお料理するのが大好きで、食べたいと思ったメニューはすぐ作ってみるそう。
最近は娘さんに教わりながら、お料理撮影を練習している。

広報N：子育てしながらお仕事を続けられていたそうですが、大変だと感じたのはどのような時ですか？
宮崎：女性は精神的コントロールが難しいのかな、と思うんです。子育てのことだったり、両親のことなど心配ごともたくさんあるし、体調的にもバランスを崩しやすい年代ですよね。
特に家事代行のお仕事は、孤独な部分もあり、何でもひとりで解決しなきゃいけない。

広報N：そんな時はどうされていますか？
宮崎：始めた頃は誰にも相談できず、抱え込んでしまった時期もありました。幸い担当マネジャーや周囲のスタッフさんと話をすることで自分自身を解放でき、ここまで続けられたのだと思います。
今では「何で相談できなかったのかしら？」って不思議に感じますけど（笑）
それから、苦しい時こそ鏡を良く見ますね。疲れた表情になっていないか、笑顔を忘れてないか・・・って。
自分で自分を褒めてあげることも大事ですよ。そうやってモチベーションを保つようにしています。

広報N：やはり、どんな時も笑顔って大事ですね！良く分かります。最後に後輩スタッフへ一言お願いいたします。
宮崎：作家の開高健がよく口にしていた言葉で、自身の対談集のタイトルにも使用している
「悠々として急げ」という言葉があります。この名言の由来は、ある王様の座右の銘で、ラテン語の「Festina Lente」（ゆっくり急げ、良い結果に早く到着するには、ゆっくり行くのがいい、という意味）を開高健が「悠々として急げ」と訳したそうですが、サービス提供にも当てはまるフレーズだと思うのです。
忙しい時ほどバタバタせず、ゆったりと急ぐことを心がけてほしい。せかせかしていると失敗したり、モノを壊したりしがちですよね。私は今でもこの言葉を自分に言い聞かせながら働いています。

広報N：「悠々として急げ」・・・、この言葉の意味は奥深いですね。
素晴らしいお話と名言をありがとうございました。肝に銘じて頑張りたいと思います！