自由時感

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時間の生き方1問1答

Q1.お休みの日は何をしているのですか?

週末だけ軽井沢で過ごしているんです。別荘ではなく古民家を改装した家に住んでいて、そこで何か特別なことをするわけでもなく、普通に生活しています。早起きして朝食をゆっくりとって、犬と森を散歩したり、必要なものを必要な分だけ近所にお買い物に行って、料理をしたり。
2年前の冬から蒔ストーブを使っているんですよ。軽井沢に暮らして5年くらいですが、以前は暖房を完備した家にいたんです。でもいまは断熱材も入っていない家で、マイナス10℃くらいになるからもの凄く寒いんだけど、ストーブに火をつけて暖かくなるまで待っている時間がすごく好きですね。蒔割りも全くやったことなかったけれど、やってみたら意外と出来て(笑)。不便だけど自然を身近に感じて過ごせるって贅沢。そこは築50年くらいなので、実際に昔そこに住んでいた人は冬の寒さも受け入れて工夫して暮らしていたんです。知恵を絞ったり体を使ったりする暮らしを自分も体験するって楽しい。これからもっと寒くなってきますけれど、この冬を乗り越えたら「あ、私もここに立っていられるんだ」って、また自分の中の可能性が広がる気がします。

Q2.いま、どれくらい「理想の生活」に近づいている?

「こうありたい、こうなりたい」とか、そういう目標があるのも大事だと思うんですが、私は常に今が自分にとってベストだと思っているから、理想っていうのはないですね。 仕事の能力に関しても「自分はもっとできるはずだ」とは思わずにいたい。日常生活に関しても同じです。だから失敗も受け入れていますし・・・。
でも、自分にとってのベストは変化していきますよね。その時、その時で自分がベストだと思う環境をつくったり、そういう場所に移動したりするのがいいと思いますね。

Q3.これまでに大きな影響を受けた出来事は?

大学生の頃ちょうど「バブル」の時代、アメリカ東海岸のアーモストという田舎町のあるご家庭にホームステイしていたんですね。その頃は日本中がすごく浮かれていたんですが、その町の雰囲気は全く逆だったんです。ランチは公園でサンドイッチやワインを持ち寄ってピクニックみたいにゆったりと楽しんでいたり、休日は家族や友人たちとバーベキューをしたりアイスクリームを作ったり。朝はお庭からブルーベリーを摘んできて、スコーンを焼いてくれたり。華やかではないし慎ましいのに、いろんなアイデアをもって、生活自体を楽しんでいて、お店もほとんどないような町だったけれど、町の人たちは豊かな時間を過ごしていました。その当時の日本ってがむしゃらに働いてそのご褒美に派手に消費するというムードだったから、衝撃的でしたね。こんな豊かな生活があるなんて考えられないって。でも、日本もいつかこんな時代が来るだろうなって、まだ20代だったけれど直感的に思いましたね。現在があるのも、あのアーモストでの経験が頭のどこかに残っていたからかも知れません。いまでも時々思い出すんですよ。

Q4.人生という自由時間、どう使う?

いつも「目標」は向こうからやって来てくれるんです。本当に毎年毎年、考えられないようなことが起こるんですよ(笑)。やったことのないような、私たちの想像をはるかに絶したオーダーがあったりとか。その時その時は苦しみますが、全てギフトだと思っていますね。その中で自分や会社自体が成長していっていると思います。ただ日常として仕事を10年20年続けていくと「余分なもの」も付いてきてしまうんですよね。ですから、会社をつくる前の植物の世界に全く没頭していた、純粋に植物に感動していた頃の感性を、ずっと持っていたいなって思いますね。
そのためにも、この2、3年控えていた長期の旅をしたいと思っているんです。しかも、人の手が加わっていない、気が遠くなるほどの辺境の地へ。南米か、あるいはインドやネパールなのか、場所はまだ分かりませんが、圧倒的な大自然に身を置いて、果たして自分がそこに立っていられるかを確認してみたい。自分がそこで、まっさらな状態で、何を感じ取ることが出来るのかを知りたいです。自然の力を借りながら、自然を受け入れて、いつも素直に反応できる自分でありたいと思いますね。

軽井沢のご自宅。東京から愛犬とともに車を運転して帰ってくるのだそうです。

改装して設置した蒔ストーブ。エスプレッソを直火で淹れたりパンを焼いたり、その熱でお部屋も暖かくなるという万能の生活用具。

14年もの間生活を共にしている愛犬スウィーピー。取材中も自由にオフィスを歩き回って、場を和ませてくれました。

自然の息吹を感じながら豊かに暮らす長濱さん、
本日はありがとうございました。

長濱さんのデザイン会社『スタイル・イズ・スティル・リビング』
オフィシャル・サイト:www.styliv.com/

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